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BARBAR ハッピー(小町通り)

画家・伊東雅江さんの「鎌倉カレンダー」2021年1月より。

小町通りには、昭和の頃から現在まで営業を続けている、昔ながらのお店がいくつか残っています。その中のひとつで、レトロな店構えが素敵な「BARBAR ハッピー」は、86歳の女店主が現役で床屋を営業されているお店です。

大正14年建築のこの建物は、宮大工であった義父が建築したものでした。当時は扇屋と言う料理屋で、入口の右側には竃が2つあったそうです。その後、3人の理容師を雇って床屋として開業。店名は、義父の友人で小町小路に住んでいた中央製乳(豊橋)創始者の藤井氏が「『ラッキー』より『ハッピー』の方が自分が努力してなる事なのでこの方が良い」と名付けてくれました。

店主さんは23歳の時にハッピーで働きはじめ、その後結婚、ご主人とお2人でこのお店を営業してきました。

昔の小町通りには芸者置屋がいくつもあって、お客さんも芸者さんが多かったので、今ではあまり使われない“日本刀(日本剃刀)”と言う刃物を使って、襟足を富士山に剃ったり、顔を剃ったものでした。日本刀は当たりが柔らかく女性の肌も荒れず、とてもよく剃れたそうです。

芸者さん以外にも、俳優の中村嘉葎雄さんや笠智衆さんなども、お客としてみえていたそうてす。

現在も店内には、消毒室と書かれた小さな部屋があるほか、昭和の床屋さんの椅子があって、懐かしい昔の床屋さんの趣きそのままです。

この椅子は、常連さんの髪を切ったり顔を剃ったり、現役で使用されています。鋏などの道具も、昔の床屋さんのものは美容院とは全く違うそうで、長年使い込んだ水牛の櫛や、バリカン、石鹸を泡立てるブラシなど、昔からの道具で今も散髪しています。昔も今も、髪に使う油は椿油が一番良いとのことでした。

<絵/文 伊東雅江>

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